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長寿遺伝子の課題

老化そのものを治療する。長寿遺伝子の研究は新たなフェーズへと進もうとしています。しかしながら、課題も大きく立ちはだかります。その最大の課題ともいえるのが、「思わぬ影響が生じないか」という点でしょう。

サーチュインは時にオーケストラの指揮者に例えられるように、様々な臓器に作用を及ぼします。そしてそのメカニズムも様々。人為的に活性化させた場合、どのような影響が出るか分からないという懸念もあります。

例えば、生殖と寿命はトレードオフ状態になっているのではないかという指摘が以前からあります。サーチュインが生殖を繰り延べる為に進化したものならば、その活性化は生殖能力にマイナスの影響を与えたとしても不思議ではありません。

がんを悪化させる可能性も指摘されています。細胞の寿命を延長する、あるいは不死性を持つという戦略はまさにがん細胞が採っている戦略と言えます。その類似性は何とも不気味でもあります。

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